No.5999 (Re:5994) Trip Planning:ヨーロッパの建築を鉄道で巡る12日間
ほりうち(ccbu8181) 2019-04-25 22:51:48  

Trip Planning

 高速列車、夜行列車、シーニックトレインなど、ヨーロッパにはさまざまなタイプの列車が都市や町を結び、地元の人々にとって大変身近な交通手段となっています。便利さだけでなく、車窓を流れる風景や現地の人々の日常生活を垣間見みたり、列車での国境越えという体験をしたり、鉄道旅行の魅力は尽きません。このコーナーではレイルエキスパートらによる列車を利用したヨーロッパ旅行のモデルプランをご紹介します。

       バルセロナ・パリ・ロンドン・アムステルダム
         ヨーロッパの建築を鉄道で巡る 12日間


                パーパスジャパン 営業1課 横田直子さん

 今月号の旅のヒントは、レイルエキスパート養成講座2018年夏コースを修め、レイルエキスパートに認定された、横田直子さん(パーパスジャパン)が作成したヨーロッパ鉄道旅行プランです。ヨーロッパ建築をテーマに、バルセロナ、パリ、ロンドン、アムステルダムと人気の都市を高速列車で巡る旅です。いずれの都市も2〜3連泊し、各都市にて特徴的な建築を見つつ、街歩きが楽しめる日程になっています。<写真=バルセロナとパリを結ぶ高速列車(1等)(c)NoriM >

※このプランは、2018年11月現在の情報に基づき記載されています。
※旅程表およびコンセプト等にある文言は、編集部によって一部編集しています。ご了承ください。
※旅程内の(*):当プラン作成時点からレギュレーションが変更となっているため、編集部が編集し注釈を入れました。

旅程:

[1日目]
KLMオランダ航空にてアムステルダムへ。アムステルダム・スキポール空港着、KLMオランダ航空にて、バルセロナへ。バルセロナ・プラット空港着後、地下鉄にてホテルへ。チェックイン後、自由行動。
【バルセロナ泊】

[2日目]
ホテルにて朝食。【レイルパス利用日1】
自由行動。ガウディ建築で溢れるバルセロナの旅をじっくりとお楽しみください。レイルパスを利用し、お好きな列車でジローナへ行き中世建築をお楽しみいただくのもお勧めです。
【バルセロナ泊】

[3日目]
ホテルにて朝食。【レイルパス利用日2】
バルセロナ・サンツ(Barcelona Sants)駅からEUROMEDに乗って、バレンシア・ホアキン・ソロージャ(Valencia J.S)へ。バレンシア・ホアキン・ソロージャ(Valencia Joaquin Sorolla)駅着後、自由行動。カラトラバの大規模施設 芸術科学都市をお楽しみください。散策後、バレンシア・ホアキンソロージャ駅へ。EUROMEDに乗ってバルセロナ・サンツ駅で下車。各自にてホテルへ。
【バルセロナ泊】

[4日目]
ホテルにて朝食。【レイルパス利用日3】
チェックアウト後、バルセロナ・サンツ駅へ。フランス-スペイン高速列車(TGV)にてパリ・リヨン(Paris Lyon)駅へ。着後、各自にてホテルへ。
【パリ泊】

[5日目]
ホテルにて朝食。自由行動。ポンピドゥーセンターや、ルイヴィトン財団の現代美術館にて現代建築・現代美術をお楽しみください。
【パリ泊】

[6日目]
ホテルにて朝食。チェックアウト後、パリ北駅(Paris Nord)へ。高速列車ユーロスターに乗ってロンドンへ。
■ホテルからパリ北駅へはタクシーの利用が便利です。チケットに記載された時間を確認して(*)、乗車手続きと、パリ北駅2階のユーロスター専用改札口でEUの出国審査とイギリスの入国審査をお済ませ下さい。
ロンドン・セントパンクラス(London St.Pancras)駅着後、各自にてホテルへ。
■フランスとイギリスでは時差が1時間ございます。イギリスの方が1時間遅れておりますので、時計の針を遅くしてください。 ホテル到着後、チェックイン。その後、自由行動。
【ロンドン泊】

[7日目]
ホテルにて朝食。自由行動。ノーマンフォスターやリチャードロジャースのデザインした名作建築の数々を、地下鉄で巡るのはいかがでしょうか。
【ロンドン泊】

[8日目]
ホテルにて朝食。チェックアウト後、ロンドン・セントパンクラス駅へ。ユーロスターに乗ってアムステルダムへ。チケットに記載された時間を確認して(*)、乗車手続きと、イギリスの出国審査とEUの入国審査をお済ませ下さい。
■オランダとイギリスでは時差が1時間ございます。オランダの方が1時間進んでおりますので、時計の針を進めてください。
アムステルダム着後、各自にてホテルへ。宿泊ホテルは、オランダの建築事務所MVRDVがリノベーションプランを手がけ、多くのダッチデザイナーがデザインに関わるオランダを代表するデザイナーズホテルです。
【アムステルダム泊】

[9日目]
ホテルにて朝食。【レイルパス利用日4】
各自にてアムステルダム中央駅(Amsterdam Centraal)へ。お好きな時間に、列車にてユトレヒト中央駅(Utrecht Centraal)へ。ユトレヒト中央駅着後、各自にて世界遺産・シュレーダー邸見学。リートフェルトが設計した忍者屋敷のようなとても画期的なシュレーダー邸。入場には必ず予約が必要になりますので、各自で事前予約(※日本語のオーディオガイドツアー)の上お出かけください。見学終了後、自由行動。
■シュレーダー邸のチケットで、ディックブルーナハウス、ユトレヒト・セントラルミュージアムの入場も可能です。ユトレヒト散策後、各自にて、お好きな時間にアムステルダムへ。着後、各自にてホテルへ。
【アムステルダム泊】

[10日目]
ホテルにて朝食。【レイルパス利用日5】
各自にてアムステルダム中央駅(Amsterdam Centraal)へ。お好きな時間に、列車にロッテルダム中央駅(Utrecht Centraal)へ。ロッテルダム着後、各自にて現代建築巡り(キューブハウスやマルクトハレなど、オランダ建築の最先端ロッテルダムの街をご自由にお楽しみください)。ロッテルダム散策後、各自にて、お好きな時間にアムステルダムへ。着後、各自にてホテルへ。
【アムステルダム泊】

[11日目]
ホテルにて朝食。チェックアウト後、ご出発まで自由行動。出発の2時間前までにアムステルダム・スキポール空港KLMオランダ航空チェックインカウンターにてご搭乗手続きをお済ませ下さい。KLMオランダ航空にて、空路成田へ
【機中泊】

[12日目]
成田空港着 −お疲れさまでした−



旅行プランの概要とコンセプト:

         優れたヨーロッパの近現代建築を訪ねて
           連泊で快適な鉄道の旅を提案


 陸続きで、特徴のある列車で巡る4か国に特化したヨーロッパ各地の現代建築を訪ねる旅です。レイルパス(鉄道パス)を利用し、バルセロナやアムステルダムから近郊都市へ建築を見に行くことも可能とし、気軽に街歩きを楽しめる旅程にしています。ロンドンからアムステルダムへは2018年に新規路線となった高速列車ユーロスターを利用。ホテルも、なるべく建築的に面白いもの、かつ立地の良いホテルを日程に組み込み、ご案内しています。ホテルの宿泊価格が高く、地下鉄による交通の便がいいロンドンのみ、料金重視のリーズナブルなホテルをご提案しました。アムステルダムはデザイナーズホテルの権威となっている有名ホテルで、1つ星から5つ星まで、すべての星の客室が1つのホテルの中に存在し、滞在中には空室となっている他の客室の見学も可能です。
 当ツアーは、現代建築に興味がある旅慣れた30代前後の旅行者、美術大学などの学生の卒業旅行、さらに、せっかくヨーロッパに足を延ばすので1か国ではなく、複数国を見てみたい人におすすめです。

       建築的にもユニークで、立地の良いホテルを提案
 この旅のプランでは、建築的にユニークで、加えて立地の良い以下のホテルを提案しています。プランの中からホテルを編集部が抽出しました。

■ バルセロナ:Hotel Gaudi / Nou de la Rambla, 12 ES-8001 Barcelona
■ パリ:Tronchet / 22Rue Tronchet F-75008 Paris
■ ロンドン:Royal National / 38-51 Bedford Way, London WC1H 0DG
■ アムステルダム:LLOYD HOTEL / Oostelijke Handelskade 34, 1019 BN Amsterdam


編集部からヒトコト:

         高速列車を上手に使って都市間を移動
 今月号の旅のプランは、スペイン、フランス、英国、オランダを鉄道で巡りつつ、ヨーロッパのユニークな建築を巡る旅です。スペインでは人気の高いバルセロナやバレンシアを訪れます。バルセロナでは、サクラダファミリアをはじめとした巨匠ガウディの数々の建築を巡り、近郊のジローナまで列車で足を延ばして中世建築を楽しみます。
 バルセロナからはフランス-スペイン高速列車に乗ってパリへ。この間、南仏の海辺、牧草地帯などフランスらしい風景を車窓に見ながらの旅が楽しめます。途中、バー・ビュフェ車両内で、あるいは座席でランチを楽しむのも列車の旅ならでは。
 パリでは丸1日以上の滞在時間を利用して、建築や美術鑑賞だけでなくショッピングやカフェでのティータイムも楽しめそう。パリからロンドンへは人気の高い高速列車ユーロスターに乗って移動です。ロンドン・セントパンクラス駅は、駅そのものが美しい建築物。駅構内にも芸術が溢れています。ショッピングエリアには英国土産がたくさん揃っており、さらにカフェ、レストランなども充実しています。
 このプランでは、滞在する4都市(バルセロナ、パリ、ロンドン、アムステルダム)にはいずれも2〜3連泊することで、荷物の持ち運びがかなり楽になりそう。これら都市の主要駅における構内サービス、地域の公共交通機関との接続、近郊都市を結ぶ列車の所要時間などについては、レイルヨーロッパ公式サイトの主要鉄道駅情報を参照ください。


              ご注意ください!
         ユーロスター&ユーレイル セレクトパス

 高速列車ユーロスターは、英国ロンドンを起点にパリやブリュッセル、アムステルダムなどを結んでいます。現在、英国のEU離脱を巡る混迷が続くなか、4月上旬にはパリ北駅での乗車のための手続きに数時間を要するといったことがありました。ユーロスターに乗車の際は、チケットに記載された時間を確認して、なるべく早めに駅に到着するようにしてください。
 また、この旅のプランでは、ユーレイル セレクトパスを活用していますが、同セレクトパスは2019年、廃止されています。同じくユーレイルパスが提供していたセーバーパス(2人以上で同じ行程を旅する人向け)も廃止されました。2018年に購入した有効なユーレイル セレクトパス、およびそのセーバーパスは2019年もご利用いただけます。因みにユーレイルパスは発券から11カ月以内にパスの使用を開始しなければならないルールです。

※ ここで明記している乗車時間や乗換駅は、季節や曜日、発車時刻などによって異なる場合があります。乗車される際は必ず、実際に時刻表でご確認ください。
※ また、列車情報、車内で提供される食事やサービスについても予告なく変更されることがあります。ご乗車の際には事前にご確認ください。


鉄道パス&チケット:
 旅のプランの中から鉄道パス&チケットに関して編集部が抽出しました。
・ユーレイル セレクトパス3カ国(有効期間内に通用日5日間のセーバーパス):AVEまたはMD(バルセロナ・サンツ駅 ⇔ ジローナ駅<2日目>)、Euromed(バルセロナ・サンツ駅 ⇔ バレンシア・ホアキン・ソロージャ駅<3日目>)、フランス-スペイン高速列車(=TGV車両、バルセロナ・サンツ駅 ⇒ パリ・リヨン駅<4日目>)、IC(アムステルダム中央駅 ⇔ ユトレヒト中央駅<9日目>)、IC(アムステルダム中央駅 ⇔ ロッテルダム中央駅<10日目>)

・区間乗車券:ユーロスター(パリ北駅 ⇒ ロンドン・セントパンクラス駅<6日目>)、ユーロスター(ロンドン・セントパンクラス駅 ⇒ アムステルダム中央駅<8日目>)

・ユーレイル セレクトパスの販売は2019年1月から行われていません。2人以上で同じ行程を旅する人向けのセーバーパスも同様に2019年は廃止されました。2018年に購入した有効なユーレイル セレクトパス、およびそのセーバーパスは2019年もご利用いただけます。

・有効なユーレイルパスを使って高速列車に乗車の際、別途指定券の購入が必要となります。当プランでは、バルセロナ〜パリ区間(フランス-スペイン高速列車)でお得なパスホルダー料金にて座席指定券を購入いただけます。

Tips:
・ここに記載する列車や船、バスなどのスケジュールは時期などによって異なる場合があります。必ず事前にご確認ください。

・目的駅に到着したら、復路の列車の時刻表を必ず確認してから観光へとお出かけください。不慣れな駅構内では目的とする場所に辿りつくのに多少時間を要することも考えられますので、時間に余裕を持って駅に到着するようにしてください。

・列車、またはバスにご乗車の際には、時刻表を確認し、遅延なども考えられますので、余裕をもって行動するようにしてください。また、余裕ある乗り継ぎ時間を確保することをおすすめします。

旅をもっと楽しくするためのヒント:
・スペイン観光局 ⇒ https://www.spain.info/ja/
・フランス観光開発機構 ⇒ https://jp.france.fr/ja/
・英国政府観光庁 ⇒ https://www.visitbritain.com/jp/ja#83EtVAOY7MW1yGS2.97
・オランダ政府観光局 ⇒ https://www.holland.com/jp/tourism.htm

撮影日:
撮影場所:
キャプション:
画像サイズ: 363×273(88%表示)
発言URL: https://www.railforum.jp/ftrain/app/bbs.php?Xbno=60&Xvno=5999