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No.1006 (Re:1005)【レイル】No.70 ■DD12ものがたり ■テルハの形態を考察する■中国大陸蒸機 発売!!2
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2009-11-03 20:32:03
先にご案内した【レイル】誌No.70の特集2台柱の「DD12」「テルハ」は、ともに馴染みの少ないものと思いますので、同誌のご協力により、本文からこれらが説明されている部分を引用してご紹介致します。
購入の参考にしてください。

【お詫び】
 前発言の本文冒頭で、No.70とすべきところを「69」としていました。
 ここに訂正するとともにお詫び致します。

鉄道フォーラム・マネジャー 伊藤 博康


DD12について
“国鉄最後の輸入機は?”と問われて,即答できる人は案外少ないのではないだろうか.
 もっとも,終戦直後に米軍が持ち込んだ,いってみれば押しかけて来た機関車のDD12を輸入機と呼ぶのは少し抵抗があるかもしれない.しかし,この機関車は正真正銘の米国製であるし,まとまった輌数があるので,今となってはそう呼んでも差し支えないだろう.[中略]
 実はこの機関車,General Electric(GE)が産んだ入換機の決定版ともいうべきもので,米国はもちろん,色々な国で活躍した世界的な機関車だった.日本では,他にこんな例はない.
 ここではその出自に焦点をあてながら,この国鉄最後の輸入機を語ることにしよう.

テルハとは
国鉄末期に手荷物・小荷物と郵便輸送は廃止されてしまいましたが,これらの荷物や郵便の駅構内での運搬のために手押し車が使われており,この手押し車をホームからホームへ移動するために使われていたのがテルハです.[中略]
 その語源は英語のTelpher=テルファーが転訛したものといわれています.テルファーの意味は辞典によれば“ケーブルによる空中高架軌道の小型運搬車,鉱石などを運ぶ空中ケーブルカー”とされています.
 今回取り上げる駅構内で用いられていた手荷物などを積載した手押し車などを吊り上げ,線路を越えてホーム間を移動させるテルハは跨線テルハというのが正しいようですが,以下では次章を除き,略してテルハと記述します.
 階段のない跨線橋のような水平通路とホーム毎に設置したエレベーターを組合せた設備は,荷物などの運搬機能としては同じようなものですが,テルハとは別の構造形式です.手小荷物・郵袋輸送のパレット化に伴い,当時パレットを吊り上げるのが困難な構造のテルハが大部分を占めていたため,これらの設置駅において,新設または改造されたものが主ですが,最初からこの形式を採用していた駅もあります.この形式は物資運搬のみならず身障者対応設備としても使えるので,今でも残っているものがあります.改造されたものは,その後も国鉄職員はテルハと呼んでいたようです.