ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2025-05-31 02:19:47 |
2025年5月30日
東海旅客鉄道株式会社 東海道新幹線における新しい降雨運転規制について 東海道新幹線では、沿線に設置した雨量計を用いて、降雨量が規制値に達した場合に徐行や運転見合わせなどの運転規制を実施し、安全を確保してきました。 このたび、昨今の降雨の状況や過去の雨量データ等を基にした検討結果を踏まえ、一層の安全確保を目的に、長時間雨量の評価指標として「土壌雨量」を導入するとともに、規制値は過去の経験雨量等を基に雨量計ごとに設定することで、よりきめ細やかな運転規制を行います。 1.従来の運転規制(別紙1) 時雨量・連続降雨量※1・10分間雨量を用いてきました。※2 ・運転見合わせの規制値 ┌───┬─────┬────────────┬─────────────┐ │ │ 時雨量 │ 連続降雨量 *1+時雨量 │連続降雨量 *1+10分間雨量 │ ├───┼─────┼────────────┼─────────────┤ │規制値│60mm以上│150o以上+40mm以上│ 300mm以上+2mm以上 │ └───┴─────┴────────────┴─────────────┘ ※1 過去24時間あたりの降雨量 ※2 土石流により運行に影響を及ぼす恐れのある2箇所については「土壌雨量指数」も用いています。「土壌雨量指数」とは、気象庁が土砂災害警戒情報等の判断基準に用いている指標です。 2.新しい運転規制 長時間の雨による影響の指標として、連続降雨量に代えて「土壌雨量」を導入します。 「土壌雨量」は、気象庁が用いている土壌雨量指数と同じ計算モデルを活用しつつ、沿線に設置した当社の雨量計(59箇所)の値を用いて算出する指標です。(別紙2) ・運転見合わせの規制値 ┌───┬─────┬────────────────────────┐ │ │ 時雨量 │ 土壌雨量 │ ├───┼─────┼────────────────────────┤ │規制値│60mm以上│過去の経験雨量等を基に雨量計ごとに設定した数値 │ └───┴─────┴────────────────────────┘ ・新しい運転規制の効果 @長時間降雨の影響をより適切に評価 これまで用いてきた連続降雨量に比べ、「土壌雨量」は降り始めからの降雨の影響をより長時間にわたって正確に反映することが出来ます。これにより、昨今増加している24時間以上にわたって強く降り続く雨が設備に与える影響を、より適切に評価することが出来ます。 Aよりきめ細やかな運転規制の実施 従来は全線で一律の規制値を用いていましたが、今回の「土壌雨量」では、地形や過去の経験雨量等に照らして雨量計ごとに規制値を設定します。これにより、よりきめ細やかな運転規制を行うことが出来ます。 3.開始時期 2025年6月1日 4.今後の取組み 現在進めている降雨時の線路設備のモニタリング(2024年5月22日リリース)の結果等に基づき、今後、必要に応じて設備の強化を行いつつ、土壌雨量の規制値を見直していくことで、東海道新幹線の更なる安全・安定輸送に繋げていきます。 盛土・切取構造と従来の運転規制 |
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