NEWS RELEASE:JR&私鉄    3
No.9235 (Re:8986) 【国土交通省】貨物鉄道の輸送障害時の代替輸送検討報告書
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2015-07-23 22:09:08
[出典:国土交通省ホームページ]
国土交通省                            Press Release
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

                         平成27年7月23日
                         物流審議官部門物流政策課企画室

  「モーダルシフト促進のための貨物鉄道の輸送障害時の代替輸送に係る
        諸課題に関する検討会」報告書の公表について


○ 平成26年10月に発生した静岡県内東海道線の10日間の輸送障害を契機として、モーダルシフト促進のため貨物鉄道の輸送障害対策の検討が急務となった。

○ このため、平成27年2月より、学識経験者(座長:杉山武彦 運輸政策研究機構副会長・運輸政策研究所所長)、荷主、鉄道利用運送事業者、JR貨物等(JR旅客会社は本検討会の委員では無い)からなる本検討会を4回開催し、同年6月25日に、貨物鉄道の輸送障害時の代替輸送に係る主な課題及び対応の方向性についてとりまとめを行った。これに関し、本日報告書にて公表を行うものである。

○ これを受け、JR貨物においては、鉄道へのモーダルシフトに係る唯一の受け皿としての役割を十分に果たすべく、主な課題及び対応の方向性の具体化について検討し、着手できることから、直ちに計画的・継続的な対応を行うことが一層の鉄道へのモーダルシフト推進のためには必要不可欠である。その際、関係者の理解・協調が重要であり、それらとの適切な連携の下に推進することが重要である。


<東海道本線不通時の状況>
■台風18号の影響により10月6日8:59頃に由比〜興津間で崖崩れが発生する等により不通(貨物列車は前日5日より計画運休)。10月16日早朝より当該区間を運転再開したが、10日間の不通となった。
■トラック代行輸送、迂回列車の運転等でJR貨物が確保した当該区間の代替輸送は、最大で往復2,180個/日(不通区間における提供輸送力の約20%)であった。

 平成27年2月より全4回で開催されました「モーダルシフト促進のための貨物鉄道の輸送障害時の代替輸送に係る諸課題に関する検討会」についての報告書をとりまとめましたので公表いたします。

(別添1)「モーダルシフト促進のための貨物鉄道の輸送障害時の代替輸送に係る諸課題に関する検討会」報告書
 ※伊藤注:省略します。ご覧になりたい方は、次のURLでご覧下さい。
 http://www.mlit.go.jp/common/001097975.pdf

(別添2)「モーダルシフト促進のための貨物鉄道の輸送障害時の代替輸送に係る諸課題に関する検討会」報告書要旨




      モーダルシフト促進のための貨物鉄道の輸送障害時の
      代替輸送に係る諸課題に関する検討会報告書(要旨)


○ 平成26年10月に発生した静岡県内東海道線の10日間の輸送障害を契機として、モーダルシフト促進のため貨物鉄道の輸送障害対策の検討が急務となった。

○ このため、平成27年2月より、学識経験者(座長:杉山武彦運輸政策研究機構副会長・運輸政策研究所所長、荷主、) 鉄道利用運送事業者、JR貨物等(JR旅客会社は本検討会の委員では無い)からなる本検討会を4回開催し、同年6月に、以下の通り、貨物鉄道の輸送障害時の代替輸送に係る主な課題及び対応の方向性についてとりまとめを行った。

○ JR貨物においては、鉄道へのモーダルシフトに係る唯一の受け皿としての役割を十分に果たすべく、主な課題及び対応の方向性の具体化について検討し、着手できることから、直ちに計画的・継続的な対応を行うこと。その際、関係者の理解・協調が重要であり、それらとの適切な連携の下に推進。

1)JR貨物における対応についての課題と対応の方向性

@迂回輸送列車の増発・リードタイム短縮・ルートの多重化


イ.代替輸送力を最大化するための迂回ルート、運行計画の検証・設定・切り替え手順のシミュレーション
 JR貨物により行われた一定の仮定の下での東海道・山陽線における代替輸送力のシミュレーション(26年10月時の約2倍の輸送力確保を目指す)の実現に向け、同社は、速やかに全ての関係者と連携しつつ、更なる具体化、その内容の荷主等との共有及び同社における体制構築を行うとともに、それらを確実に実行すること。

ロ.多線区に対応できる機関車の増備等
 輸送障害時の迂回列車等の運行に速やかに対応するため、JR貨物は、多線区に対応できる交直流対応機関車等の増備や配置の見直しを直ちに計画的に推進すること。併せて、同社は、関係する旅客会社の協力も得つつ、迂回輸送が想定される線区への機関車の入線確認検証も機関車の増備や配置換えが行え次第、速やかに進めること。

ハ.迂回輸送発生時を念頭に置いた運転士の配置・運用改善
 JR貨物は、迂回輸送を想定し、平時の運転士の乗務範囲を現行より拡大する運用改善等について、直ちに計画的・継続的に取り組むこと。

Aトラック、船舶を活用した代替輸送体制の拡充
 JR貨物グループにおいてトラック等の増備を図るなど、JR貨物は、一層の計画的な体制強化を直ちに図るとともに、同社は鉄道利用運送事業者と一体となってトラック代行輸送体制の構築を直ちに計画的に行うこと。その際、当面は12ftコンテナ中心でのトラック代行輸送力の確保を優先としつつ、トップリフターでの取扱を要する大型コンテナ等(以下「大型コンテナ等」)のトラック代行輸送体制についても同社の中期的な課題として整備に着手すること。
 また、平時からのRORO・フェリーの活用についても、今後の船舶の大型化の進展に伴う輸送力の増加を活用すべく、12ftコンテナ中心のトラック代行輸送体制が整った後、同社は中期的に視野に入れて検討・実施すること。

Bコンテナの途中駅等での取り下ろし体制の整備(大型コンテナ等への対応も含む)
 JR貨物は、駅構内の体制整備や運用について、予め具体の手順を定めたマニュアル等を作成し、定期的な訓練を行うこと。
 更に、東京〜福岡間の大型コンテナ等の取扱い可能駅について、同社は、駅間が最大でも概ね100km以下の均等の配置となるよう、同社は、途中駅の新設等に中期的に取り組むとともに、これら途中駅でのトップリフターの計画的な配備を直ちに進めること。

C荷主の立場に立った輸送障害時における情報提供等の対応の改善
 輸送障害時に、荷主等がその都度の最新の状況に基づき迅速な判断、対応をできるよう、JR貨物は荷主等の立場に立ち、開通予定情報等について予め余裕を持った適時適切な精度の高い情報提供を行うこと。荷主が望む場合は、同社は、荷主から同社へ直接のアクセスも可能な方法も提供すること。

2)鉄道利用運送事業者における対応についての課題と対応の方向性
 今後、鉄道利用運送事業者において12ftコンテナ3個積シャーシを導入する場合は、31ftコンテナにも対応可能な仕様とすること。また、代替輸送ルートを念頭に置いて、鉄道利用運送事業者は、国の協力を得つつ、処理期間が大幅に短縮された大型車誘導区間に係る制度を最大限活用し事前に特殊車両通行許可等の必要な手続きを進めるほか、代替輸送体制の拡充のために代行トラック供出に最大限協力すること。

3)荷主における対応についての課題と対応の方向性

@輸送障害を想定した体制の構築

 荷主は、JR貨物における代替輸送力のシミュレーション結果等を同社と共有しつつ、運送事業者側でカバーが困難な代替輸送の領域を想定して予め体制整備等を図ることが望ましい。その際、関係者で作成する荷主向けの体制構築のためのチェックリストを広く共有することで体制構築を促進すること。

A着荷主側の協力の必要性
 迂回輸送に伴うリードタイムの変更、代替輸送時の平時と異なる輸送容器の使用に伴う出荷ロットの変更等について、予め着荷主側の理解と協力を求めておく必要。

4)関係者の連携が必要な課題と対応の方向性

@予測される自然災害等発生への予防措置についての関係者との連携

 鉄道施設管理者の対応との連携を図りつつ、JR貨物においても、鉄道施設外の大規模災害が予想される箇所に係る所有権者、関係する自治体等に対し、必要に応じ国の支援も得つつ、対策実施の働きかけを速やかに行うことが効果的である。

A鉄道施設管理者との連携の強化
 本検討会の委員では無いJR旅客三社並びにJR貨物及び国土交通省で情報共有のための会合を行ったところであり、JR貨物は、従前同様、旅客会社との相談や、鉄道施設管理者、鉄道利用運送事業者等の関係者と連携を図りつつ、迂回輸送に係るシミュレーションの更なる具体化と実際の実施に向けた体制構築を直ちに行うこと。

5)その他政策・制度等に関する課題と対応の方向性

@輸送障害対策等に対する国の支援のあり方

 迂回輸送における迂回線区での通常の運用を超える輸送需要を賄うための多線区対応の機関車・荷役機器の増備その他所要の整備について、荷主の需要に応えるための輸送波動対応も含めたモーダルシフト促進策の一環として、国の支援のあり方を検討すべきではないか。

A制度面の課題と対応の方向性
 JR貨物が貨物鉄道事業許可を持たない路線での列車での迂回輸送に係る規制の弾力化の検討については、引き続き関係部署及び必要に応じて交通政策審議会等において検討を行う。

B輸送障害対策の実施に係る荷主等への周知
 JR貨物等は、上記のような対策を総合的に講じて輸送障害を克服することが、モーダルシフト促進につながることを肝に銘じ、輸送障害対策の着実な進捗を図りつつ、輸送障害対策の取組について、自らの積極的かつ適時適切な宣伝活動等を通じて、荷主等の理解を取り付ける活動を行うこと。